ドクターおはげさん

薄毛と戦う現役内科医の記録

AGAはどうやって診断するの?

AGA診断の不思議

どうもこんにちは。ドクターおはげさんです。

今回はAGAの診断方法についてお話していきます。

読むのが面倒な人はまとめだけ読んでくださいませ!

 



病歴聴取が大切!

AGA=男性型脱毛症の診断には、まず病歴聴取が大変重要になってきます。

AGAはアンドロゲン(=男性ホルモン)依存性の進行型の脱毛です。

ですから、もともと毛髪の密度が低い方や、若い方で生え際の毛髪の分布が生理的に変化するタイミングの方もいらっしゃるので、そういった方はAGAとは言えません。

そして急速な脱毛の進行や、痒み、痛み、その他皮膚症状などを伴う脱毛は他の皮膚疾患に併存した脱毛の可能性もあるためです。

また、前回お伝えした通り遺伝性がありますので、家族歴の聴取も大切になります。

 

前回の記事↓

 

www.yutori-doctor.com

 


今後記事にしていく予定ですが、そのような病歴聴取をしっかりと行わず、AGAの診断がつかない方に対してカウンセラーが治療プランを決定し、ドクターが後付けでそれっぽく診断をするろくでもないAGAクリニックも多々あります。

僕自身も実際勤務するまで内情がわからず、そういったクリニックでスポットでバイトをしたことがありました。
担当した患者さんにはできる限り誠実に対応させていただき、治療の必要性等に関してしっかりと説明させていただきました。

カウンセラーさんにも嫌われると厄介なので、とりあえずごまかしながらできる限り不要な治療はしない方向にもっていってましたが、次第にスポットバイトの依頼が来なくなったのは言うまでもありません笑

この辺の闇が深いお話は今後もう少し深堀りしていこうかと思います。

毛髪、頭皮のチェック

加えて必要なのは頭皮と毛髪のチェックです。

基本的にはAGAの分布に一致している毛包の小型化を確認できれば診断が確定します。

ダーモスコープと呼ばれる拡大鏡でのチェックも有用です。

毛髪に対しての拡大鏡でのチェックはトリコスコピーとも呼ばれます。

 

※イメージ図


しっかりと頭皮を拡大して観察すると毛径の不均一化、毛孔周囲の色素沈着、黄色点、また場合によって局所的な無毛症(毛が完全にない小さな領域)などのAGAの特徴が認められます。

頭皮の生検

生検というのは病変部の組織を採取して、顕微鏡で確認する作業です。
AGAの病変部の組織には病理上いくつかの特徴があるので検査として有効ではありますが、基本的にそこまでやることはまずありません。

 

まとめ

・AGAの診断には病歴聴取が大事
・本当にAGAなのか診断できるドクターを選びましょう

・頭皮、毛髪のチェックも大切

当ブログのテーマ 

当ブログは実際にAGA治療を患者としても、医師としても実践しているDr. ハゲがリアルなAGA情報をお届けするブログです。

コンプレックスビジネスの闇と向き合い、市場の健全化をはかりながらコンプレックスの終着点を探していくことを目的としています。

当面の目標

色々と書いてきましたが、AGA患者としての立場から考えて、AGA治療は医学的なエビデンスの視点とコンプレックス要素によるQOLの視点という複合的な要素があるため非常に難しい医療だと感じています。
ただガイドラインに沿って薬を出すだけ、ましてやガイドラインにないエビデンスもろくにない高額な治療を、ろくな説明もせずに提供する悪徳なクリニックが多い中で患者さん側の需要をしっかりと満たせているクリニックがどれほどあるのかと考えてしまいます。

そんな中で業界の健全化をはかりたくて情報発信を始めました。


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